保護者様の声

2023年度 京都大学合格 保護者様の声

「よっしゃー!!」
合格者受験番号一覧が表示されたスマホの画面、私は怖くて途中から見ることが出来なくなり、顔を背けて息子の前に差し出しました。それを見て息子が放った歓喜の声、この瞬間に長かった受験シーズンが終わりを告げました。

しっくり来なかった小学校と中学校、私立大学の附属中学校で周りは全員内部進学する中で決心した高校受験、そして中3の春の明秀館との出会いでした。
最初は勉強体力もなく、通塾も渋々といった感じでしたが、夏の合宿をきっかけに周りにも馴染み、冬の受験特訓に精を出し、塾長から薦めて頂き本人も希望していた桃山高校の自然科学科にご縁を頂けました。

喜んだのも束の間、入学式にも保護者は参加出来ず、そのまま2ヶ月間の長い長い休校生活へと突入してしまいました。
せっかく合格した学校に通えないもどかしさはあったものの、明秀館ではリアルで通えるように塾長が尽力して下さっていたので、塾に行きさえすれば高校の課題や予習等することは沢山あり、また高校受験から共に頑張った仲間も居たので、実際問題それ程に困るということはなく、安心して行ける場所があるのは本当に有り難いなぁ、と思っていました。
しかしこれは当時思っていたよりもずっと大きな出来事だったと後に知ることとなります。
前期選抜から休校明けまで塾で勉強を続けて蓄えたアドバンテージが高校生活を左右したのです。

入学後すぐのスタディサポートで校内2位となり驚きましたが、1年7月の模試の志望校欄に初めて「京都大 理」と書いたのを見た時は全く実感が沸かず、知っている難関大の名前を書いたのかな、と思いました笑
その後、色々と思うところがあったようで、2年の11月に志望先を総合人間学部に変更しましたが、校内上位の成績(模試限定)であっても判定は毎回厳しく、私にはずっと現実味のないままでした。

2年生の1月に志望先を周囲に表明してからは、本気で、そして何があっても志望先を変えることはないんやろうな…と感じました。
しかしながら、学校の補講が性に合わずほとんど出ない(長期休み中はずっと塾)、学校ではたった1人で地学の授業を受け、化学の授業は受けずに有機は独学、文系で受験するかも?と共通テストでは理2&社2を選択し、合否判定に使われない日本史の勉強を息抜きにやる…息子のぶっ飛んだ受験プランに度肝を抜かれる日々でした…

6月頃から少しギアを上げたものの、高3生で唯一新館(自習室)を使用せず、濃厚接触者になっても学年閉鎖になってもコロナ陽性になってもZoomは使わない、塾が休みの日は携帯&PC&DSの3台持ちでゲーム&YouTubeと家でゆっくり…全くぶれませんでした…苦笑
明秀館にお世話になってから何度塾長に相談したことでしょう。
塾長は「彼のことは基本的に放っておいて下さい。色々言って良くなることは100%ないんで」と仰り、私はその度に本人に言いたい気持ちをぐっと押さえる…その繰り返しでした。
塾長からの唯一のミッションが「早く寝かせて下さい」ということでしたが、私が先に寝て放置すると夜中の3時、4時まで平気で起きているので、根比べで自分が後に寝るようにだけはしていました。

彼なりに少しずつ少しずつ勉強量を増やしてはいましたが、夏以降に冠模試を受けても厳しい結果は続きました。
でも、何でも自分で決めて高みを目指す息子を楽しんで見守ろうという気持ちになれたのは塾長の助言のお陰だと思います。

まだ本気の「ホ」の字もだしてない、と言われた息子も秋にはやっと新館に足を踏み入れました笑
それでもつい周りと比べてしまい勉強量に焦る私…塾長は「もっと、と思うかも知れないけど、これが彼の精一杯です」と。…そうやな、努力出来る出来ないも才能のうちやわな…と腑に落ちました。
そして年末からは遂にギアをトップに入れて、新館にも沢山行かせて頂きました。ここからの2ヶ月弱は本当に大変そうで、毎日おにぎりを持たせて送迎しながら、これだけ頑張ってダメだったら力及ばず…ということで仕方ないな、と諦念しました。

でも、「共通テストで社会の点数を稼ぐ」「特色入試はムリやろう」「共通テスト利用で私立に受かる」「本命に合格する」「だから後期を受けることはない」…終わってみれば本人の思った通りに受験が進んだことに驚きました。
鋼のメンタルを持っていると思っていた息子も不安になる時もありました。でも不安材料にばかり目が行ってしまっていた私より、息子の方がずっと自分を俯瞰して見れていたのだ、と気付きました。

共通テストの日も、前期二次試験の後も、毎回息子は試験が終わると直接明秀館に向かいました。そしてとても長く感じた前期合格発表までの時間もずっと塾に居ました。同級生の中ではコツコツから一番遠い場所に居たけれど、息子の明秀館愛はとても強く、彼にとって一番落ち着く場所なんだと思います。
合格発表後、本人も私も直ぐに塾長にLINEで報告しましたが、塾長が弾んだ声で電話を下さったことがとても嬉しかったです。
マイペースな息子VS心配症の私だとバトルになりやすいのですが、塾長というレフリーが居て下さったことで適度な距離を保つことが出来ました。
そして何より塾長には保護者の私にも沢山労いの言葉を頂きました。
この場を借りて心よりお礼申し上げます。
そして明秀館に出会えた幸運にも感謝しています。

二次試験の長い昼休みの間にキャンパスの中や周辺を散歩した息子は、その空気感が肌に合うようで嬉しそうでした。
子育ては彼の居場所を一緒に探すことだったような気がします。
親が決める幼稚園から、習い事、塾、本人が決めた大学まで…少しずつ少しずつ手を離して自分でやっていけるように。